10代後半からサイエンスフィクションが好きで、「砂の惑星DUNE」はもちろん読んだ。84年公開の映画も楽しみに観たのだけれど、イメージが著しく異なっていて、残念な感じだった。あの時わたしは思ったのだ。思い出した。これはCGとか映画の技術が上がったら、また観よう。それからなんと、30年以上も経っていたとは…!
現在公開中のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督のはどの観点からみても本当に素晴らしかった。改めて原作も読み直しているところ。
これは映画館で観なくては、と思って行って、けれども終わって最初の印象はというと、それは音楽の凄さだった。圧倒的で、もの凄かった!
ハンス・ジマーという音楽監督なのだけれど、私は初めての体験でした。聴いても聴いても、音楽の成り立ちがわからなくて、いったいこれは何の音? 何をどう重ねるとこうなるんだろうとも思うんだけど、それでも全体としてはとても美しく圧倒的で、知らない想像上の惑星のことを素晴らしく表現していたと思う!
音楽は、どんどん変わっていってしまう。私を取り残して。いえ、ただ一観客として聴いて受け止めればいいのだろうけれど、こんなに大きなものに出逢うと…、いったいこの身の拠りどころをどこにおいたらいいものやら、どうしたらいいのかと、くらくらしてしまう。
ハンス・ジマーという人は、この映画が誕生する前からDUNEが好きで、「私の夢はDUNEの映画を製作することだ」と、監督から依頼があった時に話したということですが、本当に、最高傑作だと思います。おめでとうございます。完全にやられました。惑星いくつかぶんもの大きさでした。はぁ~。
困った。当分の間はこのショックから抜けられそうになく、何をしても「世を忍ぶ仮の姿」として暮らすことになりそう…。音楽にはいろんな体験があるものですね。